日本の民間人で初となるISS渡航に迫ったドキュメンタリー映画『僕が宇宙に行った理由』映画先行上映会 、特別展オープニングイベントオフィシャルレポート到着!

(C)2023「僕が宇宙に行った理由」製作委員会
11月28日(火)

映画『僕が宇宙に行った理由』完成披露上映会と「映画『僕が宇宙に行った理由』特別展」オープニングイベントが27日、TOHOシネマズ日本橋と日本橋三井タワー1Fアトリウムで行われ、実業家の前澤友作氏と監督の平野陽三が出席した。


本作は、前澤氏が過酷な検査やトレーニングを経て宇宙に飛び立つまでの道のりや、国際宇宙ステーション(ISS)での12日間の滞在、そして地球へ帰還した後までを密着したドキュメンタリー映画で、前澤氏とともに宇宙へ行った平野氏が監督を務めた。


本作を見終えたばかりの観客の前に登場した前澤氏は「自分のことが映画になるっていうのは嬉しいんですけど、半分恥ずかしい面もありまして、みなさんの感想が気になっているところです」と照れ笑いを浮かべ、6か月間ロシアで訓練した際に着用していたというフライトスーツ姿で登場したことに触れられると「洗うのがもったいなくて当時のままなんですけど、今日久しぶりに出したらちょっと汗臭かったですね(笑)」と茶目っ気たっぷりに笑った。


また、ロシアではフィジカルトレーニングに加えて座学も多かったそうで、前澤氏は「朝の9時から夕方の6時まであって、お昼休みが1時間あって、チャイムが鳴ったりして本当に学校のようでした」と回顧し、そんな中で撮影も行っていた平野監督は「勉強のほうはあまり優等生なほうではなかったかなと思うんですけど、少なくとも記録だけは撮らないといけないという責任だけはありましたので、頑張って撮影していました」とコメント。

もともとは映画を作るためではなく、宇宙に行く記念として映像を撮っていたそうで、前澤氏は「なかなか撮れ高があるなという話になりまして、彼(平野監督)はもともと映画を作りたいという夢を持っていて、僕も宇宙に行きたいという夢を叶えちゃったので、彼の夢も同時に叶えたら面白いんじゃないということで、この映画ができることになりました」と経緯を告白。平野監督は「作品として1本に繋げたいという気持ちがあったので、それを作っている最中に映画化の話が決まって、これは気合を入れないとやばいなと思ったんですけど、そこからアジャストできたこともあって、最終的にはいいものができたと思っています」と手応えをにじませ、「宇宙に関する作品はフィクションが多いので、実際の生の映像を使えたのは嬉しいことですね」と笑顔を見せた。

そんな本作は、2人にとってどんな作品になったか尋ねられると、前澤氏は「もう2年前の話で、僕からすると卒業アルバムを見ているような、ちょっと懐かしい、嬉し恥ずかしい感じの作品です」と吐露し、「もう2度と映画を作ることはないと思う」と言いつつ、月の周回渡航も予定していることから「(映画化するかは)まだわからないですけど、第2弾もよろしくお願いします(笑)」と笑顔を見せた。


同じ質問に、平野監督は「2人の夢を体現できて、映画の1つのテーマでもあるんですけど、夢を叶えるとか、何かに挑戦するというのを、身をもって体験させてもらったなという思いで、感謝のほうが強いです」としみじみと語り、今回の撮影を経て前澤氏の意外な一面はあったか追求されると「6か月のロシアでのトレーニングを前澤さんが遂行してくれるとは思っていなかったので(笑)、この人、根性あるなというか、やり切る力みたいなものを見させてもらいました」と感嘆。前澤氏は1度もトレーニングや座学から逃げようと思わなかったそうで「意外とやるときはやるんですよ。ちなみに車の運転免許も最短で卒業しました」と胸を張った。

さらに、宇宙船の発射の瞬間はどんな気持ちだったか尋ねられた前澤氏は「意外だったのが(船内は)静かで全然揺れなかったことで、例えるなら新幹線って気づいたら発車してるじゃないですか。ロケットもあんな感じでした。なので、今まで見た宇宙映画の“ゴゴゴッ!”みたいなのはまったくなくて、笑いながら飛び立っていきました」とにっこり。その際に着用していた宇宙服もステージに登場したが、着心地について前澤氏は「最初に自分用に作られたものに袖を通したときはZOZOスーツを思い出しましたね」とコメントして会場の笑いを誘い、「こんなにピッタリすると気持ちいいんだ。フィットするってこういうことかって。でも、いま着ろって言われたら、僕は体重が3kgくらい増えているので、もしかしたら入らないかもしれませんし、平野は10kg太ったそうなので間違いなく着られないよね」と苦笑し合った。


先行上映会後に行われた特別展のオープニングイベントでは、前澤氏が自ら地球に帰還する際に搭乗しだ“ソユーズ”の帰還モジュールのアンベールが行われ、日本初公開となる帰還モジュールと再会しての感想を求められた前澤氏は「実はヤマト運輸さんの倉庫で再会はしているんですけど(笑)、改めて“焦げてるな”って思いますね」と声を弾ませ、「地球に帰還後、立っていられないくらい地球の重力が重く感じてすぐに移送されちゃって、あまりじっくり見る機会がなかったので、こうしてじっくり見られて嬉しいです。近寄って見ていただくと焦げがリアルですので、ぜひみなさんに見ていただきたいです」とおすすめした。


また、帰還モジュール内で私語を話すと船長から怒られたそうで、前澤氏は「なので派手な会話はできませんでしたが、窓から見える地球とかを見てしまうと『うわーっ、すげー!』みたいな話をしてしまって、その都度、船長に『しーっ』って言われてました」と打ち明け、「映画にもなっていないエピソードなんですけど、最初にきれいな地球を見たのは平野なんですよ」と口をとがらせると、平野監督は「すいません、お先にいただきました」と恐縮していた。


そして、本作の見どころを尋ねられると、前澤氏は「映画にしようと思って撮影をしていないので、ありのままのガチな訓練の様子だったり、笑い転げるようなシーンだったり、自分のプライベートなところもいっぱい映っていて、何も演じていないですし、何も構成されていないのでリアルなものを感じていただけると思いますので、そういうところを見ていただけると嬉しいです」と答え、平野監督は「ロケットの打ち上げシーンをぜひ映画館で見てほしいなと思います。中に乗っている分には思っている以上に静かに打ち上がるんですけど、外は空気も地面も割れるような地響きがするすごい迫力で、それを伝えたくて音作りにもこだわったので、それを劇場で見て体感していただきたいです」とアピールした。

加えて、どんな人に見てもらいたいか追求されると、前澤氏は「宇宙に興味をお持ちの方はもちろん、宇宙以外でも挑戦とか夢を持たれて頑張っている方が多いと思うんですけど、そういう方にぜひ見ていただきたいです。宇宙旅行って聞くと“お金払って簡単に行ってきた”って思われがちなんですけど、行くまでに結構な苦労もありましたし、訓練も大変でしたので、そういったところも見ていただけると、夢を叶えるということはまあまあ大変なことなんだな、自分も夢を叶えるために頑張ろう、そんな勇気を与えたり、背中を押せるような映画になっていたらいいなと思います」と熱く語り、平野監督は「地球は美しいなとか、世界は平和がいいなと思っていただけると思うので、小さなお子様から、学生さんだったりこれから社会に出られる方々、何かに挑戦したい方や将来どうしようと考えていらっしゃる方に見ていただいて、少しでも自分もキャパシティを広げるとか、夢に挑戦してみるとか、そういう姿勢だったりを見ていただけたら嬉しいです」と語った。

さらに、2人が今後挑戦したいことを聞かれると、前澤氏は「実は2回目の宇宙渡航を控えていまして、今度は月の周回渡航を予定しております。まだいつになるかは未定なんですけど、楽しみにしていただけると嬉しいです」と胸を躍らせ、「宇宙以外のチャレンジで言うと、去年から“MAEZAWA RACING”という車のレースの世界にも参入しまして、僕もいずれ車を走らせて、レースの世界で戦ってみたいなと思い始めているので、挑戦はいつまでも尽きないと思います」と目を輝かせた。

一方、平野監督は「今回、初めて宇宙に行かせてもらって、やり切れなかったことがたくさんあったので、そういう経験を次に行かれるクルーに託すじゃないですけど、サポートができればいいかなと思います」と話し、「レースは今トレーニングをされているんですけど、そちらにも密着して行きたいなと思っています」と力を込めた。

12月29日よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開

《映画 『僕が宇宙に行った理由』特別展》


日本橋で宇宙ビジネスの最前線を体感するイベント「HELLO SPACE WORK ! NIHONBASHI 2023」にて、前澤友作と監督の平野陽三が滞在したISS(国際宇宙ステーション)から地球に帰還する際に搭乗しだ“ソユーズ”の帰還モジュールの実機や大型のパラシュート、実際に着用した宇宙服などを展示。
期間:11月27日(月) – 12月3日(日)
会場:日本橋三井タワー1F アトリウム

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作品紹介

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